れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、寺地はるなさんの『水を縫う』です。
◎家族間のもどかしさを拭ってくれる、色んな目線で描かれた物語が読みたい
◎読後、大切なことに気づかせてくれるメッセージ性の強い物語が好き

あらすじ・感想
高校一年生の清澄は、
一歳の頃に父と母が離婚し
祖母と、母と姉の四人暮らし。
手芸が好きで学校では少し浮いている清澄がある日、
女の子らしい洋服が嫌いな姉のために
ウェディングドレスを手作りしようを決意する。
<ネタバレなしの感想⇩>
男だからスポーツをしなさい。
女だから可愛いお洋服を着なさい。
ーーー<普通>に従えばきっと幸せになれる。
本当は水泳をしてみたい祖母、
子供には不幸になって欲しくない母、
周りに奇異な目を向けられても刺繍を好きでいる弟と
「かわいいもの」が嫌いになった姉。
生きてきた時代や経験、
好きなもの大事なものがそれぞれ違うからこそぶつかり合う
「家族」という個人の集合体。
他人だったら「応援するよ」「それいいね」って簡単に言えるのに
家族同士になると、なぜか急に難しくなってしまう。
そこには、”失敗して欲しくない”という特別な思いやりがあって、
“幸せになって”という無償の愛情があって…
それはきっと、
自分の気持ちを押し付けても離れない関係だって
信じているからできることなんだと
この物語を読んで気づいた。
本作には、同じ時間が流れているようで
ひとりひとりが違う世界にいる家族の
お互いを想う気持ちの大きさと
家族の本心に体当たりで気付かされる瞬間が
とても丁寧に描かれています。
ーー分かってくれなくていい。
分かって欲しいとも思ってない。
でも
本当の気持ちは…?
こんな繊細な気持ちに気づいてくれて
さらに心に深い傷がつかないよう
優しく穏やかに代弁してくれる寺地はるなさんの文章が好きです。
主人公の年齢、性別、
これまでの人生が私とはまるで違うのに
どのお話にも感情移入してしまう。
悩んでない、気にしてないって自分で思っていても
実は心の負担になっていること。
他人からの自分に対する評価とか、
我慢して諦めてしまったことへの後悔とか…
そういうトゲトゲを削ってくれて
自分のこれからの人生を大事にしたい、
自分の「好き」って気持ちがとても尊いものに思えてくる
不思議な力を持った物語でした。
⚪︎「今やりたいこと」「自分の好きなこと」を応援してくれる物語に出会いたい
⚪︎家族間のもどかしさを拭ってくれる、色んな目線で描かれた物語が読みたい
⚪︎読後、大切なことに気づかせてくれるメッセージ性の強い物語が好き
そんな方にぜひおすすめの一冊です。
今日も素敵な一日を📚
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