れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、星野道夫さんの『旅をする木』です。
⚪︎誰かの人生を疑似体験して、現実逃避を楽しみたい
⚪︎本を通して、普段知り合うことができない人間と語り合ってみたい

「旅をする木」 著者:星野道夫/ あらすじ・感想
広大な大地と海に囲まれたアラスカ。
1978年、26歳で初めてその地に足を踏み入れた瞬間から、
美しくも過酷な自然に魅了され、写真を撮り続ける日々。
そんな中でアラスカ先住民族の人々や、開拓時代にこの地へやってきた白人たちとの出会い。
彼らの生と死が隣り合わせの生き様が鮮やかに映し出される。
<感想>
写真家、星野道夫さんの
ゆったりと流れていくような文体に癒されながら満喫する
アラスカの魅力。
動物の表情や季節の移ろいが豊かに表現されていく彼の文章からは
感受性豊かで芯の強い彼の人間性が見えてくる。
1996年ヒグマに食べられ亡くなってから今年で28年。
今もなおファンの多い星野さんが
初めてアラスカを訪れた26歳からの人生を
印象深い出来事と共に辿っていく本作。
マイナス40度の世界には
私の想像を遥かに超える暖かさと厳しさ、
そして貴重な出会いがたくさんありました。
船と一緒に泳いでくれるザトウクジラ、
目の前をゆっくりと横断していく大迫力のムース、
冬眠中のクマをのぞいたり、オオカミの足跡を見つけたり。
生き物の息遣いが聞こえてきそうな静寂が
私もすぐそばで、
彼らを見守っている気持ちになれて嬉しくなった。
動物や宝石箱のような景色との遭遇だけで終わらないのが
このエッセイの大きな魅力。
星野さんがアラスカにさらに魅了され、
その後の人生観が定まっていくきっかけになったのは
アラスカで知り合った「人」との出会いでした。
全部書き留めておきたいと思えるほどの
素敵な言葉の数々。
国境も言語も人種の壁も超えた繋がりから得たもの
生まれたものの大きさに心打たれ
胸いっぱいに感動が広がりました。
世界を知ることが自分を解放し救いになったこと。
異国の妻を快くもてなしてくれた仲間が妻に送った言葉。
余生を過ごしにアラスカに越してきたおじいさんが掲げる人生教訓…
ーー世界が明日終わりになろうとも、
私は今日、りんごの木を植える。
これを読んでいると不思議と気持ちがホッとして
今の自分を客観視できる余裕が湧いてきます😌🍃
毎日の喧騒を忘れさせてくれる非現実感と
壮大な大自然の中で、
自分がすごくちっぽけな存在に思えてくる爽快感に満たされる。
充実した読書時間を過ごせました。
大事に大事に読み返したいエッセイです。
興味がある方はぜひ手に取ってみてください🍃
都会の喧騒から離れ、自然いっぱいのアラスカの旅に出かけましょう。
では、また🐰
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