これまで直木賞などの文学賞を数多く受賞し、ドラマ・映画化作品も多数手がけてきた人気女性作家、三浦しをんさん。
直木三十五賞も受賞、人気俳優の瑛太さんと松田龍平さん主演で映画化もされた「まほろ駅前多田便利軒」シリーズは、話題性も高く、更なる注目を浴びることとなりました。
今回は、三浦しをん作品の選び方から新刊や映像化された話題作、おすすめランキングまでまとめてご紹介します。
どの作品から読めばいいのか迷っている方は是非、次の小説選びの参考にして下さい。
れんげ
新しいものにこだわらず、心に響く良い作品に目がない私が小説をおすすめしていきます。みなさんの本選びに少しでも役に立てると嬉しいです。読書で身につけた速読術や読書法、ライフスタイルについて記事を書いています。
三浦しをん作品の選び方
三浦しをん作品を選ぶ時の4つのポイントをご紹介します。
まだ、初めてで何から手を付けて良いのか分からない方は参考にしてみて下さいね。
①映像化された話題作から読んでみる
三浦しをん作品は、メディア化された作品がとても多いです。
しかも、全て評価が高いところも◎。
初めて三浦しをんの小説を読む方は、特に楽しめると思います。
2009年公開 風が強く吹いている
れんげ
寄せ集め駅伝部が箱根駅伝を目指します。
2011年公開 まほろ駅前多田便利軒
小説では全3作のまほろシリーズは、全て映画化されています。
一作目の「まほろ駅前多田便利軒」を読んで面白いと思った方は是非全シリーズ作品を映画と合わせて読んでみて下さい!
2013年公開 まほろ駅前番外地
れんげ
2013年公開 舟を編む
「舟を編む」は三浦しをんさんの代表名作!
映画化の次は、アニメ化。そしてドラマ化と次々と映像化が広がっていきました。
2014年公開 WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常
林業をテーマにした青年の成長物語。
現代っ子の主人公が林業に挑みます。
2017年公開 光
三浦しをんのサスペンス作品。
まほろシリーズの瑛太と大森立嗣監督が再タッグを組んでいます。
是非、原作からお楽しみください♪
②文学賞を受賞した名作から読んでみる
三浦しをんさんはこれまで様々な文学賞を受賞してきました。
どの作品も三浦しをんさんの魅力・特徴がぎゅっと詰まっているので、まずチェックしてみるのもおすすめです。
– 三浦しをん文学賞受賞作品一覧-
2006年 | 直木三十五賞 | まほろ駅前多田便利軒 |
2006年 | 耀く!ブランチBOOK大賞 | 風が強く吹いている |
2012年 | 本屋大賞 | 舟を編む |
2014年 | Osaka Book One Project | 仏果を得ず |
2015年 | 織田作之助賞 | あの家に暮らす四人の女 |
2018年 | 新井賞 | ののはな通信 |
2019年 | 島清恋愛文学賞 | ののはな通信 |
2019年 | 河合隼雄物語賞 | ののはな通信 |
れんげ
この作品がきっかけで三浦しをんという作家を知ったファンの方も多いのではないでしょうか。
③物語のテーマで選ぶ
-青春小説-
三浦しをんさんの作品の中には、一生懸命で前向きに生きる若者たちを描いた青春小説が数多く存在します。
思わず胸が熱くなってしまう、あの時を懐かしんで思い出に浸るなど、心地よい余韻が残るような物語が多いです。
-色んな生き方を問う物語-
登場人物たちの様々な生き方を描いた作品も印象的です。
「幸せ」って何だろうと読者に投げかけてくるような、深い内容のものもあります。
三浦しをんならではの、可笑しくてちょっと変わった設定と軽いタッチは、読者の心を癒してくれます。
-独特な視点から捉える恋愛物語-
恋愛の形に決まりなんてない!三浦しをんさんが描く恋愛物語は、とても自由で斬新です。
笑いも悲しさも切なさも持ち合わせたストーリー展開は、あっという間に読者を引き込んでしまいます。
-三浦しをんさんが好きならエッセイ集-
三浦しをんさんは自身のことについてのエッセイ集なども書いています。
三浦しをんさんのことをもっと知りたい!という方は必見です。
小説を読んでいても著者独特のクセや人柄は、多少ながら伝わってきますが、
エッセイには、その人そのものが直球で描かれています。
④読者おすすめランキングを参考に
三浦しをんさんの作品をもうすでにたくさん読んだという読者さん、または三浦しをんさんのファンの方の意見を参考にした知る人ぞ知る作品を読んでみたい方のために、
三浦しをんさんのおすすめ小説をランキングにしてみました。
私の意見だけではなく、SNSで集めた好評やその他読者さんのコメントなども参考にしています。
三浦しをんのおすすめ小説ランキング
ここからは、三浦しをんさんのおすすめ作品をランキングでご紹介します。
実際に読んだレビューや注目ポイントを押さえながらお伝えしていきます。
No.1 舟を編む
出版:2015年 光文社文庫
2012年本屋大賞受賞作品。
出版社の営業部員だった馬締光也は、辞書編集部に異動することに。新しい辞書「大渡海」の完成に向かって、他の編集部の皆と長い道のりに乗り出します。
日本語の美しさや辞書作りにかける人々の熱い想いに心揺さぶられます。
No.2 風が強く吹いている
出版:2009年 新潮文庫
とにかく胸があつくなる青春物語です。
寄せ集めランナーたちとの寮生活。早朝からのランニング練習。ライバルとの闘い。
純度100%のストーリー展開に胸いっぱいになります。
部活に一生懸命に取り組んでいた方や熱い男の友情物が好きな方におすすめです。
No.3 木暮荘物語
出版:2014年 祥伝社文庫
個性豊かな登場人物たちの人間味あふれる大人の世界が心に染みる。
死ぬ前のセックスを味わいたい老人、下の部屋をこっそり覗くサラリーマン、ワケあり恋愛にのめり込む女子大生、毎晩違う男を連れ込むギャルなどの個性豊かな面々が出そろう連作短編集です。面白い!しかし、深い!
厳しい現実を知るショックの中にも、人と人の繋がり、そして温もりを感じる物語です。
No.4 まほろ駅前多田便利軒
出版:2009年 文春文庫
力強く生きる彼らを見ていると、エネルギーが湧いてきます。
舞台は、東京のはずれにある南西最大の町、「まほろ市」。
三浦さんが昔働いていた古本屋さんがある「町田市」がモデルだそうです。
便利屋を営む多田啓介と、突然転がり込んできた行天春彦の男二人の物語。
直木三十五賞を受賞しシリーズ化もされています。(全三作品)
No.5 きみはポラリス
出版:2011年 新潮文庫
ラストは濁され、読者の想像に委ねてくれるスタイルが特徴的。
片思い、同性愛、三角関係など、色んな愛のかたちを描いた11編が収録された短編集です。
なぜ、人は誰からも教わらないのに、恋を発見する。
皆は「恋」と呼ばないであろう関係も、当人にとっては当たり前のように息をしている「恋」なのだ。
思わず納得、そして深く考えてしまう、三浦しをんさんの恋愛小説です。
No.6 神去なあなあ日常
出版:2003年 新潮文庫
登場人物のキャラの良さとファンタジー要素も含まれていて楽しく読めます。
映画「ウッジョブ」の原作です。高校卒業直後に三重県津市の山の中に放り込まれた平野祐樹19歳が、林業に挑みます。
同じ現場に生きる人々の強さと温かさに触れながらも自然の怖さ厳しさに立ち向かっていく成長の物語。
青春・熱い人間関係ストーリーが好きな方におすすめです。
No.7 月魚
出版:2004年 角川文庫
三浦しをんさんが描く、純粋なボーイズラブ。
古書店の若き店長の真志喜と、「せどり屋」というやくざの父を持ち、古書の目利きに富んだ太一は幼い頃から兄弟のように育ってきたが、ある事件を境にわだかまりが生まれてしまう。
激しい強弱はなく、常に静かに淡々と進んでいく物語はファンからの指示も高いです。
No.8 愛なき世界
出版:2018年 単行本
植物学を研究する人たちの植物に対する強すぎる愛が伝わってくる一冊です。
理系を選択されたことがある方や、植物の生態に少しでも疑問・興味がある方におすすめです。
No.9 格闘する者に〇
出版:2005年 新潮文庫
マイペースで明るい主人公に励まされる読者も多いのでは(^^♪
就活だけでなく、家族、友情、恋愛など複数の内容が混ざっていて飽きずに読めます。
これから就職活動を開始する方にはもちろん、何かに悩んでいる方や元気を出したい方にもおすすめしたい一冊です。
No.10 天国旅行
出版:2013年 新潮文庫
最初から最後までリアリティーを感じさせ、暗く重い描写が続きます。
明るい表紙デザインと「天国旅行」という楽し気なタイトルとは裏腹に、「死」に対して美化することなくそのまま、時に醜く、描写された短編集です。落ち込んでいる時の読書はおすすめしませんが、一つひとつがずっしりと心に染みます。
No.11 秘密の花園
出版:2007年 新潮文庫
男性には理解し難い内容かも!?
舞台は、カトリック系の女子高。
閉鎖的で神聖な空間に閉じ込められた三人の少女たちだからこそ感じることが描写されています。
「友情」「恋愛」「進路への不安」に全てを支配されていたあの頃を思い出さずにはいられません。
No.12 人生激場
出版:2006年 新潮文庫
何もない日常を「非日常」に変えてしまう三浦しをんさん。
「幸せ」ってなんだろうと問い続ける乙女的複雑さに、思わず共感する女性読者も多いです。
三浦しをんさんについてもっと知りたい方におすすめです!
仕事の休憩中や通勤途中の空いた時間に少しずつ読んでみてはいかがですか?
No.13 仏果を得ず
出版:2011年 双葉文庫
文楽ファンだけでなく、文楽をよく知らない人にもおすすめ
文楽に情熱を注ぐ若手大夫、健の奮闘記です。
文楽の美しい魅力と共に、展開される若き芸者の恋話は純度抜群。
淡い恋と厳しい練習を糧に成長していく健の姿に惹きつけられます。
No.14 ロマンス小説の七日間
出版:2003年 角川文庫
現実が小説に、そして小説は現実に、互いに影響し合い、とんでもない展開を迎える二つの物語に読者を釘付けにします。
三浦しをんさん渾身の、現実とファンタジーとが入り混じった新感覚の恋愛小説です。
No.15 光
出版:2011年 集英社文庫
天災で全てを失った当時中学生の信之は、幼馴染で恋人の美花と罪を犯す。
20年後の現在、2人だけの秘密を知るもう一人の生き残りが現れます。
賛否両論の感想に分かれますが、少々激しめの描写(殺害場面や性交シーン)が大丈夫な方にはおすすめです。
No.16 むかしのはなし
出版:2008年 幻冬舎文庫
登場人物の魅力が印象に残ります。
昔話の浦島太郎や桃太郎などを基にした連作短編集です。
もし、三か月後に隕石がぶつかって、抽選で選ばれた人だけが脱出できるとしたら人はどうするだろうか。
ハッピーエンドではないですが、ラストは感動を誘います。
No.17 あの家に暮らす四人の女
出版:2018年 中公文庫
織田作之助賞受賞作。
SFチックだったり、コメディみたいに笑えるシーンがあったり、そしてのんびり落ち着いた雰囲気を醸し出していたり…とても不思議な世界観を味わえます。
ゆったり落ち着いた気持ちになりたい時におすすめな一冊です。
この作家も読んでみて!おすすめ作家
三浦しをん作品の現実味あふれた青春ストーリーが好みの方は、こちらの記事も覗いてみて下さい。
彼の作品にも、若者が主人公の青春ストーリーや様々な人の生き方など人間の魅力がたっぷり味わえます。
【読書好き厳選】一気に読める伊坂幸太郎のおすすめ小説ランキング!
まとめ
三浦しをんさんのおすすめ小説をご紹介してきましたが、いかがでしたか。
青春物を筆頭に、恋愛やあらゆる生き方をテーマに三浦しをんワールドの独特な魅力を放つ大注目の作家さんです。
このランキングを参考に、まだ読んでいない作品や気になる作品を見つけましたら手に取ってみて下さい。
最後までありがとうございました♪
それでは、今日も素敵な読書時間をお過ごしください🌸
れんげ
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-ご紹介書籍一覧-
1. 舟を編む
2. 風が強く吹いている
3. 木暮荘物語
4. まほろ駅前多田便利軒
5. きみはポラリス
6. 神去なあなあ日常
7. 月魚
8. 愛なき世界
9. 格闘する者に〇
10. 天国旅行
11. 秘密の花園
12. 人生激場
13. 仏果を得ず
14. ロマンス小説の七日間
15. 光
16. むかしのはなし
17. あの家に暮らす四人の女