日本文学の最高峰として名高い直木賞。
毎年、数々の傑作が輩出され、その作品たちは時を超えて読み継がれています。
この記事では、直木賞受賞作品の中から、特におすすめの作品をランキング形式でご紹介いたします。
豊かなストーリーテリング、深みのあるキャラクター、感動を呼ぶテーマ。
それぞれの作品が持つ魅力に触れながら、直木賞受賞作品の世界を探索していきましょう。
あなたの次の読書の選択肢に、ぜひこの記事からインスピレーションを得ていただければ幸いです。
れんげ
この記事を書いている私は、年間読書量250冊の小説好きインドア女子です。私が本を読んで感じたことをそのまま書いています。本選びの参考にして頂けたら嬉しいです
コンテンツ
直木賞とは?
直木賞(なおきしょう)は、日本文学界において非常に権威のある賞のひとつであり、正式名称は「直木三十五賞」と呼びます。
明治から昭和初期に活躍した小説家である直木三十五の業績を讃えるために、文藝春秋の創刊者・菊池寛が創設しました。
日本の現代文学における優れた作品を評価し、その作者を称えることを目的としています。
直木賞の受賞作品は、さまざまなジャンルやテーマの小説が選ばれることがあり文芸作品からミステリー、歴史小説、恋愛小説まで幅広いジャンルが網羅されていて
受賞作はその年の優れた文学作品として広く評価され、文学界や読者からの注目を浴びることが多いです。
直木賞の選考は、毎年選考委員会によって行われており、主にその年の文学界の動向や評価基準に基づいて選ばれ、作家の才能や作品の質が評価されます。
受賞することで作家の名前や作品が一層広まり、文学的な影響力を持つため
日本文学界において、直木賞はその名声と歴史を通じて、多くの作家にとって憧れの的となる賞なのです。
直木賞受賞作品おすすめランキング
第1位「宝島」 真藤順丈
ある日、基地の強奪未遂事件をきっかけにオンちゃんは消息を断ちます。残った3人でオンちゃんを捜しますが見つからず、時が経ち…やがてそれぞれの人生を歩み始めるのですが..
沖縄の幻想的な土地の魅力、そして辛い過去を背負う沖縄の歴史にも触れることができる作品です。
第2位「蜜蜂と遠雷」恩田陸
魅力的な登場人物と共に美しく厳しい音楽の世界を堪能できる青春小説
世界中の若き天才たちが日本へと集まってくる3年に一度の最大ピアノコンクール。
養蜂家の父と共に暮らしてきたピアノを持たない天才少年・風間塵、超越した演奏技術を持つ優勝候補の音楽院生・マサル、母の死後、全くピアノに触れなくなった少女・亜夜、コンクール年齢制限ギリギリの28歳高島…等が。それぞれの才能、経験、技術そして強い想いを胸に舞台に上がります。
1次〜3次予選、そして本戦へと進み優勝を手にするのは誰なのか。
天才ピアニストたちそれぞれの個性や音楽に対する思想、そしてクラシック音楽の魅力が存分に描かれた本作は、
音楽の世界のことをよく知らない方にも入りやすい作品です。
読んだ後は、物語で登場人物たちが舞台でパフォーマンスしている曲名を
実際に聞いてみて物語の臨場感をお楽しみください。
コンテストでパフォーマンスをした彼らひとりひとりのその後を描いた続編もあります。
れんげ
第3位「夜に星を放つ」窪美澄
それでも毎日がやってくる、生きる折り合いをつけていく5つの物語。
ハッピーエンドにはならないやるせなさ、切なさが余韻として残ります。
だからこそ現実に近い感情に出会える機会を与えてくれて救われる読者がいるのかもしれません。
全体的に落ち着いていて、読めば読むほどじーんと心に馴染んでくるお話たちです。
第4位「理由」宮部みゆき
感情を一気に持っていかれる手の込んだ巧みなストーリー構成に下を巻く一冊
東京のとある超高層マンションの一室内で男女の死体、そしてベランダから転落したと思われる男性の死体が発見されます。
身元を調べたところ、彼らがマンションの住人ではないと判明。
なぜ事件は起こってしまったのか…謎は一層深まっていきます。
現代の社会問題を織り交ぜながらメッセージ性をも感じながら楽しめるミステリー。
ミステリー好きは一度は読んでおきたい、おすすめ作品です
第5位「少年と犬」馳星周
動物・犬が好きな方におすすめです
震災で仕事を失い、家族を支えるため犯罪まがいの仕事をしていた主人公の和正は、ある日野良犬を拾います。
とても賢いこの犬を仕事に同行させるとなぜか仕事が成功するーーー守り神として和正に大切に扱われていた犬がじっと南の方を見つめている理由とは。
一匹の犬と悩み苦しむ人々との出会いが各章に綴られていて、章を進むごとに読み手を優しい気持ちにしてくれます。
第6位「熱源」川越宗一
厳しい劣悪な環境を生き抜く男たちに胸を打たれます
樺太で生まれ開拓使たちからの移住脅迫で住む場所を無くし、感染病で家族や友人を亡くしたアイヌ・ヤヨマネクフは、山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志します。
一方、リトアニアに生まれたブロニスワフ・ピウスツキは、ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されない環境の中、苦役囚として樺太に送られていく。
文明を押し付けられ、アイデンティティを揺るがされた二人が、自らが守り継ぎたいものとは…
視野・価値観を広げたい、教養的な読書を楽しみたい方はぜひ手に取ってみてください。
少数派として生きることがどういうことなのか、どういう想いを抱くのか、
事前知識がなくとも読みやすく、彼らの生き様が深く心に刻まれます。
第7位「4teen フォーティーン」 石田衣良
男子中学生ならではの恥ずかしさ、好奇心、無限の体力、行動力、
仲間に対する思いやり、そして、周りに流されずに自分の気持ちを意見する姿勢。
「仲間とならどんな困難でも乗り越えられる!」
まさに青春がぎゅっと凝縮されていて、ふと懐かしい気持ちにさせてくれます。
れんげ
大人になった今だからこそ振り返りたい、元気と刺激をくれる一冊だと思います。
第8位「ホテルローヤル」桜木紫乃
恋人からヌード写真の撮影に誘われた女性事務員。貧乏寺の維持のために檀家たちと肌を重ねる住職の妻。アダルト玩具会社の社員とホテル経営者の娘…孤独を抱えた男女たちが抱き合い、見えたものとは…
一癖も二癖もある登場人物たちにのめり込むように夢中になれる本作は、短編集というコンパクトなサイズ感ならではの魅力を堪能できます。
物足りない..と思う方もいるかもしれませんが、その物足りなさを感じさせる余韻も短編集の魅力なのでは^^
第9位「サラバ!」 西加奈子
読み始めたら止まらない、完走必死の大長編
父の海外赴任先で生まれた圷歩は、イラン革命のため大阪へ戻り学校に通い始めるが、すぐにエジプトへと移住することに。
問題児の姉、新しい環境、そしてエジプトで出会った新しい友人… 青年の壮大な冒険を描いた物語です。
第10位「あかね空」 山本一力
江戸の街並み、人々の情の深さ、そして力強い家族の絆に胸が熱くなります
豆腐職人の永吉は己の技量を試すために上方から江戸へと移り、豆腐作りの修行をしていきます。
明るく元気な妻のおふみとともに奮闘し三人の子供に恵まれるが..
ある日からおふみは長男ばかりを可愛がるようになってしまうのです。
愛する家族といえど、すれ違いは必ずあります。いなくなってから本人の本当の気持ちを知ることほど辛いことはない。
時代劇特有の人情劇に心を打たれつつ、家族とは何かを考えさせられる物語です。
時代劇の魅力を知りたい方はぜひ読んでみてください^^
第11位「恋紅」 皆川博子
江戸から明治の転換期、「彼の傍にいられるのなら、滅びてもいい」心に刻んだ幼少時の記憶を頼りに、
無名の役者に縋りついていく主人公、吉原の遊女屋愛娘・ゆうの葛藤と一途な恋心を描いたお話。
決して甘くない吉原の時代。男女の情、そして役者として生きる執念が描かれたシーンが見どころです。
どこか幻想的で妖しささえ感じさせる描写は、幻想文学の作家として知られる皆川博子さんの最大の魅力です。
第12位「星々の舟」 村山由佳
じっくり読書を楽しみたい方に、読み応え抜群の一冊
2003年に直木賞を受賞した本作は、「家族の在り方」がテーマの物語。
側からみると誰も気に留めることのない普通の家族。実は全員に誰にも知られたくない暗い一面がありました。
不倫、いじめ、戦争犯罪、そして近親相姦。自らの居場所を探し続けて彷徨う、ある家族について描かれたお話です。
心に深くのしかかってくるシーンが多いのですが、最後まで一気に読ませるほどの筆力の強さにただ圧倒されます。
まだ村上由佳さんの作品を読んだことがない方は、ぜひこの機会に手に取ってみてはいかがでしょうか。
第13位「肩ごしの恋人」 唯川恵
女であることを最大の武器に生きる「るり子」と、恋にのめりこむことが怖い「萌」。
対照的なふたりが「女として生きる幸せ」について意見をぶつけ合いながらもそれぞれの人生を力強く生きていく様子が描かれる。
真反対の価値観を持っていながらも、実はお互いを羨んでいて惚れている2人の妙な関係が心地よく爽やか。
相対的な女性2人の視点から見えてくるのは、家族・恋人・子育て・仕事に対する考え方の自由なんじゃないかな。
女性読者だけでなく、男性にも読んで欲しい一冊です。
れんげ
最後に
これまで直木賞を受賞してきた作品の中から、私のおすすめをランキング形式でご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。
小説の匠たちが選ぶ直木賞、
毎年受賞する作品はジャンルもさまざまなので、今まで読んだことのない新しい出会いがあるかもしれません^^
気になる方はぜひチャレンジしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日も素敵な読書時間をお過ごしください。
れんげ
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