れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、辻仁成さんの『十年後の恋』です。
◎『生き方』を考えさせるような深い物語が読みたい人
◎ロマンチックな雰囲気&上品かつ洗練された文体が好み

あらすじ・感想
離婚から10年、パリで暮らすシングルマザーのマリエは、
小さな投資グループを主宰するアンリと出会う。
新型コロナウイルスという未曾有の出来事を経て
ふたりの恋は大きく揺れ動いていく——。
感想⬇︎⬇︎(ネタバレなし、本を読む前の人にどうぞ)
甘くとろけるようなロマンチックと
胸が苦しくなるほどの切なさが
美しく洗練されたパリの情景にぴったりはまる。
ーーーダメだった時の反動が私を殺さないように..
自分がもう傷つかないために、いくつもの防波堤を準備する。
「愛ではなく、恋がしたい。」
シングルマザーとして2人の娘を育てながら
映画制作の仕事に全力を注いできた主人公マリエが
20も年上のフランス人、アンリに恋をする。
いつも優しい笑顔でいるアンリのことを
何も知らないまま、それでも彼の魅力に溺れていくマリエ。
離婚で心に大きな傷を負い、
何事にも疑い深くなっている彼女の心の変化に
読み手は急速に引き込まれていきます。
この幸せな時間がずっと続いてくれたら..
少女みたいに恋を楽しみながらも
慎重で臆病なマリエに感情移入が止まりませんでした。
辻仁成さんの繊細でなめらかに変化していく心情描写には
思考も感情もすべて預けてしまいたくなる。
作家の考えや思想がにじむ一文を見つけるのも
私にとっての読書の楽しみ方✨
彼自身の考え方に通ずる文章を
見つけては立ち止まり
自分の心に尋ねながらの読書時間がとても楽しかった。
人と人が繋がるのは簡単。
切れてしまうのも簡単。
でも、好きな人の心を繋ぎ止めることと
信じ続けることがどんなに難しいかを思い知らされる。
パリという日本から離れた異国で、
しかもアジア人として経験するコロナ渦。
パリ在住である辻さんの描写がリアルでした。
昨日まで元気だった人が突然いなくなる恐怖…
コロナ下、家族の死に目にも会わせてもらえなかった人たちの辛さが
物語を通して真摯に伝わってきた。
何が起こるか分からないこの世の中。
自分もいつ命を落とすかも分からない中で
何を大切に生きればいいのか。
他人に流されることなく、
自分の気持ちをしっかりと貫いた
マリエらしいラストがもう素敵でした!
読み終えた後も想像がふくらみ、
ロマンチックな余韻がいつまでも続く――
そんな幕引きに、大満足でした☺️
⚪︎結婚や恋愛に対する様々な価値観に遭遇する、大人の恋愛小説を楽しみたい人
⚪︎『生き方』を考えさせるような深い物語が読みたい人
⚪︎ロマンチックな雰囲気&上品かつ洗練された文体
下品な描写が無く、安心して読める恋愛小説を探している人
におすすめです🍃
今日も素敵な一日を📚
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