れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、宮本輝さんの『螢川/泥の河』です。
◎深い人間ドラマに浸りながら静けさと衝撃を同時に感じたい人
◎昭和という“語られなかった時代”に想像を広げてみたい人

あらすじ・感想
-泥の河-
昭和30年。まだ戦争後の貧しさが残る大阪・下町で
7才の少年が舟で暮らす少年に出会う
-蛍川-
子供を捨てた母と妻を捨てた父の間に生まれた14歳少年が
富山を離れる前に好きな子を誘って蛍狩りへと出掛けていく。
人間の生と死、敗戦後の日本を少年たちの目で映し出す。
<ネタバレなしの感想⇩>
祖父や祖母、大祖母から
戦争の話はうんと聞かされてきたけど
そこから今に至るまでの話は、いつもぽっかり空いていた。
当時の貧しさや人の死の呆気なさ、
戦争の記憶の衝撃が大きすぎて
忘れてしまったのか
今はもう、誰にも尋ねることができない。
この物語の主人公は二人ともまだ幼い少年で、
彼らの目を通して見えてくる情景に
ときどき稲妻が落ちたような衝撃を受け
強烈なイメージとして読み手の記憶に刻まれる。
戦争で大量の死を間近に経験してきた大人
死んでしまった友人が最後に見た景色
亡き夫を想い続ける女
結局何も残らなくなってしまうのに、
一生懸命生きる意味を模索し続ける人たち…
私がこの作品に出会ったのは、学生時代。
再び手に取る機会がやってきて、
今回は、前回よりもっともっと丁寧に読んでみたくなりました。
美しい文章の連なりから..
目の前にふと姿を現す、哀しげで鮮やかな景色。
人の心の奥底に隠れている闇や
身近な人の突然死を前に
静かに動揺している主人公の頼りなさに
否応無く惹き寄せられていく。
本当…嘆息がこぼれてしまうほど
読む度に魅力を増していく作品です。
今日も素敵な一日を📚
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