れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、乃南アサさんの『水曜日の凱歌 』です。
⚪︎少女目線で分かりやすく描かれた時代小説が読みたい人
⚪︎表情豊かな心情描写に感情移入しながら読書を楽しみたい人

「水曜日の凱歌」 著者:乃南アサ/ あらすじ・感想
鈴子、14歳。
私の戦争は、8月15日に始まったーー
アメリカ占領下となった日本で生きる少女が目撃した、女たちの戦い。
<感想>
ーーすうちゃん、
日本になくてアメリカにあったものは何だと思う?
戦後まもなく日本にやってくる進駐軍(アメリカ人兵士たち)の性暴力に備えるため
国民の防波堤代わりとなる女性たちが集められた。
東京各地に設置された慰安施設。
当時、貧しく若い女性たちを半ば騙してかき集め
慰安所の管理など全てを担っていたのが
特殊慰安施設協会(RAA)
実在した組織を題材に描かれた本作、
「敗戦国としての日本」
教科書には出てこない
戦後日本の暗黒歴史が明かされる。
ーー戦争が終わっても、あの頃の平和な日々は戻ってこなかった。
国を信じて、耐えて耐えて、それでも報われなかった国民たち
特にここでは
戦後夫と息子を亡くし取り残された女性たちが歩む人生にスポットが当てられる。
今とは比べ物にならない生活レベルの低さへの衝撃、だけではなかった。
男衆を戦争に取られた女たちが、
これまで腹に溜めていた様々な想いが爆発する
別人のように変貌した姿の
その裏に隠された彼女たちの「生きる」覚悟や
決意の固さに気づいた時…
言葉にならない感動が流れ込んできます。
そういう母を見て育つ子供の戸惑いや心の描写にも圧倒されました。
私は飢えていない、寒くもない、それなのに辛い。
幸せが苦しい。
人間味溢れ、女性のための応援歌のような物語
私の忘れられない読書体験となりました。
女学校卒の慰安婦のひとり、ミドリさんの
「覚えておきな、日本の男ども」から始まるセリフが
一文一句衝撃的で
読み手の心を掴んで離さない。
新しい時代の幕開けを感じさせ
情景とは見合わない場違いなエネルギーで
鳥肌が止まらなかったです。
忘れてはいけない歴史としてではなく…
これからを生きる者たちの
希望のために読み継がれていってほしい
思春期の少女目線で物語が展開されるため、
重すぎずとても読みやすいです。
没入感があり、深く考えさせられる長編小説
昔の女性の生き方、戦後文学に興味がある方はぜひ挑戦してみてください☺️
では、また♡
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