れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、谷崎潤一郎さんの『春琴抄』です。
◎美しい日本の古き良き情景を物語で感じたい人
◎愛について深く考えさせる作品が読みたい人
あらすじ・感想
幼い頃から春琴に仕え、
彼女にとって欠かせない存在となった奉公人・佐助。
後年、春琴の美貌が何者かに傷つけられると
その姿を永遠に記憶に刻むため
自ら盲目の道を選ぶ。
愛と献身を描いた谷崎文学の頂点。
感想⬇︎⬇︎(ネタバレなし、本を読む前の人にどうぞ)
句読点も改行も排した彼独特の文体は、
単に区切る箇所が分からないからこそ
息継ぎなく読み進めてしまうのか。
否。
古き良き日本の中に季節を感じる美しさと、
淡々としながらも心に深く染み渡る人物描写。
一度心を奪われたらもう離れられない
この魅力の本質は、まさに彼の言葉の中にある。
ゾクゾクと襲う寒気と
陶酔感が絶妙に絡み合う言語表現に中毒性あり、
読み手を心地よい世界へと誘う谷崎文学。
幼い頃から盲目でありながら、天才的な才能と美貌を持つ春琴。
彼女の奉公人として、弟子として、
春琴にひたすらに尽くし続ける佐助。
本作では、ふたりの間で育まれていく
異様なまでに純粋で究極の愛が描かれる。
会話文はもちろん、
登場人物の心情を表す文章は極めて少ない。
それでも――
いや、だからこそ。
彼らの心の内や、二人だけが知る真実を
どうにか読み取ろうと、一層深く惹きこまれる
三味線の音色や雲雀の鳴き声……
かつて二人が共有した時間の名残が、
2人の耳にだけ静かに流れ続ける描写は美そのもの
永遠に失われないものを手に入れた彼の喜びと、
好きな人の前でずっと美しい姿でいられる彼女の安堵。
その瞬間に立ち会うような感覚に胸を打たれ、
言葉にならない感動が一気に押し寄せる
ーー誰にも踏み込めない、究極の愛の境地
私はそう読みました。
何とも言えない幸福感に包まれる読後が格別です。
⚪︎純文学を読んでみたい人
⚪︎美しい日本の古き良き情景を物語で感じたい人
⚪︎愛について深く考えさせる作品が読みたい人
におすすめです🍃
今日も素敵な一日を📚
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