伏線×静寂×想像力。読み手の覚悟が試される恩田陸のダークファンタジー『夜の底は柔らかな幻』レビュー

年間250冊読む読書家 れんげの本棚-心に響く小説を紹介します

れんげ

こんにちは、れんげです
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!

今回読んだのは、恩田陸さんの『夜の底は柔らかな幻』です。

読みやすさ
(3.0)
緊迫感ドキドキ
(4.5)
戦闘
(4.0)
超人能力
(5.0)

おすすめしたい人
◎超能力がある世界、ダークファンタジーな世界に没頭したい
◎散りばめられた伏線を自分の手で紐解く楽しさを味わいたい
◎想像力フル回転、自由な発想で物語を楽しみたい

プロがあなたにピッタリの一冊を選んでくれる。新しい読書体験

あらすじ・感想

在色者と呼ばれる特殊能力を持った者が多く暮らす〈途鎖国〉。
途鎖の最高地位をめぐる殺戮が繰り返される時期「闇月」が
今年もやってくる。

自身も在色者である実邦(みくに)は、
警察官という身分を隠し
ある目的を胸に闇月の山を目指して登山を試みるが…
伏線が絡み合う恩田陸のダークファンタジー

<ネタバレなしの感想⇩>

彼女の物語を描く才能は計り知れない。
一度でいいから頭の中をのぞいてみたい。

 

爽やかな青春作品もいいけれど、
私にとっての彼女の魅力はなんと言っても

 

ゾクゾクする悍ましい描写
想像力がどこまでも広がっていくストーリーを堪能できる
SFファンタジーにある。

 

超能力を持つ人類が誕生した世界を舞台とする本作

 

国を独裁しようとする者、
さらに強力な力を求める者、
人工的に能力を身につけた者や
自分の力にまだ気づいていない幼い子供、

 

故郷から一度は飛び出し、
目的を果たすために再び舞い戻ってきた主人公

 

全員がある山に終結する。

 

ーーここから先出会った奴は、
誰彼構わず全員殺せ。

 

これから先何が起こるのか….
この掛け声と共に読み手の身が一気に引き締まる。

 

悲鳴が聞こえることもなく
血みどろの酷い戦闘が繰り広げられることもなく

 

鳥一匹いない恐ろしいほどの静けさの中で
山の中の美しい自然描写を楽しみながら
主人公たちの前に次々と現れる奇妙な殺戮現場。

 

もう後戻りできない怖さと
次に何が飛び出してくるかわからない不安に包まれながらも

 

好奇心ばかりが高まって、
先へ進まずにはいられない。

 

いったいこの山には何が潜んでいるの?
皆がこの山で手に入れたいものとは..?

 

謎が深まる伏線もあれば
突然ヒントが落ちてくる場面とも遭遇する

 

視覚、

聴覚、

嗅覚

感じとれるもの全てに注意して
仕掛けをかぎ分けながら
物語の奥へと踏み込んでいく面白さは格別。

 

何かに辿り着きたい、
手がかりを手繰り寄せたい
このゾクゾクがたまらなかったです。

 

 

誰かに勧めたいのに、気軽には勧められない。

 

でもその魅力を一度でも味わってしまうと
もう抜け出せなくなってしまう。

 

そんな貴重な体験をさせてくれる恩田さんの
麻薬のような作品🤫

 

⚪︎超能力がある世界、ダークファンタジーな世界に没頭したい
⚪︎散りばめられた伏線を自分の手で紐解く楽しさを味わいたい
⚪︎想像力フル回転、自由な発想で物語を楽しみたい

そんな方におすすめです🙌

 

今日も素敵な一日を📚

 

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