れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、乃南アサさんの『チームオベリベリ』です。
⚪︎女性の活躍、生き様がテーマの物語を読んで人生勉強をしたい
⚪︎未開拓の地を一から切り開いていく冒険心をそそる物語を読んでみたい方におすすめです!

「チームオベリベリ」 著者:乃南アサ / あらすじ・感想
戦後明治初期
宣教師たちが開いた横浜の女学校で勉学に励んでいた鈴木カネは
ある日、不祥事により教師を辞めさせられた兄と共に
北海道・帯広の開拓計画へと同行することを決意する。
<感想>
前に進んでいるのか分からない
でも後戻りはもうできない
信じ続けてただひたすら目の前の一日を過ごしていくしかない毎日
ーーこれが開拓。
約140年前に実際に設立された会社
「晩成社」をモデルに
土地開発に全てを捧げ北海道へと渡った若者たちを取り上げた実話に近い物語。
当時、文明の最先端を歩んでいた横浜の暮らしから一転
武士家系も捨て
これまで積み上げてきた学業も捨て
米づくり、家づくりから始まる
“自給自足生活”へと自ら飛び込んでいった女性、
カネの新境地での生活がリアルに描かれる。
北海道という極寒の地を相手に
唯一頼れるのは、
言葉も通じないアイヌ先住民
謎病に見舞われたり
チーム内の対立が起こったり
先住民たちとの文化の差や
会えない家族の悲報に打ちひしがれながらも
必死に帯広の暮らしに食らいついていく
カネの生きる姿勢が素晴らしかった。
乃南アサさんの物語によく登場してくる女性像が
本作でも一際光っていました。
もとから強い女性なのではない
優しい、情で溢れた神様のような特別な人間でもない
何度も壁にぶつかりながらも前を向く粘り強さと
どんな些細な出来事にも学びを見出して
糧にしていくような聡明さに
心から惹かれます。
壮絶な暮らしの中でも、
どんなに絶望的な状況下でも、
ささやかな喜びを見逃さないで
希望を持ち続けるための
自分仕様の解釈に変えてしまう。
彼女の一切ブレない精神力は
いったいどこから来ているのか。
その答えもしっかり読み取ることができます。
超人なんかじゃない、ちゃんと努力してるところが涙を誘いました。
「チーム・オベリベリ」というタイトルの裏側に
心打たれる人間ドラマと
開拓者たち自身の葛藤がいくつも存在していて
読めば読むほど、この計画の大きさと大変さが伝わってきます。
ーーこの先一生、家族に会えないかもしれない覚悟でその地を踏んだ人々
彼らのおかげで今の帯広があると思うと、
人生で一度は訪れてみたくなります。
命の尊さ
異文化同士の助け合い
人間の心を大事にする乃南アサさんの描写を満喫しました✨
では、また🐰
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