れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、辻仁成さんの『右岸』です。
⚪︎人生に迷いながらも、前を向きたいと思っている人
⚪︎静謐なスピリチュアルテーマに惹かれる人

あらすじ・感想
茉莉ちゃんは恋人でも妻でもないのに、
ぼくの心の片隅にいつづけてくれました。
いくつもの川を渡る、それが男の人生だった
不思議な力を授かりながら、人を救うことができずに苦しみ続ける九。運命に翻弄され旅を続ける彼の心には、いつも幼なじみの茉莉の存在があった。江國香織『左岸』と対をなす、壮大な愛の神話。
【自分らしい生き方を追求する・おすすめ小説】一人だけどひとりじゃない。愛とは、生きるとは。懐かしい温もりに満たされる読書体験
<本の感想>
「人の一生って、命ばかけるけん面白いと。」
不器用で真っ直ぐで、
子供の頃から近所の茉莉ちゃんが大好きだった
九ちゃんの60年。
波乱万丈な人生が描かれる
宗教、死の概念、超能力の誕生と消滅…
辻さんの独特な感性、表現が凝縮されていて
周りが無音になっていくほど物語に吸い込まれた
幼少期の記憶、大切な人との突然の別れが
九の人生を容赦なく変えてしまう
日本は福岡、そしてパリに渡り、また日本へ
九ちゃん、
あなたは想像以上に大変な人生を送っていたんだね。
江國香織さんの「左岸」のアナザーストーリーとして描かれた本作は
「左岸」では見えてこなかった感情や情景描写がいっぱいで
新たな次元が開かれたような
濃厚な時間を過ごすことができました。
辛いこと哀しいことばかりの人生
誰が何のために、彼をこんな目に合わせるのか
彼はなぜ、それでも生きているのか。
大切な人を失って、
生きる目標も目的もなくなって
残ったのは後悔と自責の念だけ。
そんな青年に
世の中の不条理さを呪えとも
幸せはやがてやってくるとも言わない。
この著者らしい導き方で
生きる意味を解いていく過程がとても良かった。
奇跡と絶望、死後の世界、そして幸福
生きているからこそ起こりうる、色んな可能性を見せてくれた本作
鼓動が聞こえてくるほどドキドキしたり、
穏やかな気持ちなったり、
意味もなく急に涙が出てきたり..
人生観が変わるような思いがけない出会いがたくさんありました。
固定観念って本当、良くないですね。
時が経つのが怖い、大人になりたくない。でも止められない。
右岸と左岸
全てを読み終わった後にじんわり染みる表題の意味
達成感というか、
安堵というか…
一つの壮大な物語を見守り終えたような
特別な心地良さに包まれます🍃
ーー永遠に生きる者など存在しない。だから生きている価値が生まれるのだ。
スピリチュアルな描写、性描写に抵抗のない方は、
江國香織さんの「左岸」から読むことをおすすめします。
それでは、また🍃
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