れんげ
この記事を書いている私は、年間読書量250冊以上・小説好きのインドア女子です。このブログでは、私が本を読んで感じたことや心からおすすめしたい物語をご紹介しています。本選びの参考にして頂けたら嬉しいです
今回は2024年に出会った小説の中から、ハラハラドキドキの展開を最も楽しめたスリル満点9冊をご紹介します。社会派ミステリからSFサスペンス、ゾクゾクが止まらない時代小説まであらゆるジャンルから厳選した9つの作品の魅力をまとめました。
どれもぜひ一度は手に取ってみてほしいれんげイチオシの作品です^^
どうぞ最後までお楽しみください。
・手に汗握る展開と緊張感を楽しめる読書がしたい
・予想のつかない結末に心を躍らせたい
・深いテーマ性と共にスリルを楽しみたい
・没入感のある物語に浸りたい人
・新しい作家との出会いを求めている人
コンテンツ
ハラハラゾクゾクが最高!没入感たっぷりのおすすめ小説BEST9
第9位「華岡青洲の妻」有吉佐和子
-あらすじ-
江戸後期、世界初の全身麻酔手術に挑んだ紀州の名医・華岡青洲。その偉業の影で、自らの体を実験台として捧げることを選んだ妻と母。一人の男をめぐり、命さえ賭けた女たちの愛憎と執念が、やがて医学の歴史を動かしていく。しかし、それは美しい献身の物語などではなく——。
・女性の生き方と幸福について考えさせられる小説が読みたい人
・医学の進歩を支えた知られざる物語に興味がある人
・人間の業の深さに触れたい
<小説好きれんげの感想>
そこまでして男の愛情を独り占めしたいか、
鳥肌が立つほど毒々しい女の対立にハラハラしながらも
自らの威信のために命をも厭わない女性たちの
涙にじむ努力に深い感動がありました。
彼女たちの活躍がこの先の医療を大きく進歩させた鍵だったなんて…。
歴史上に名を轟かせた有名医師はここでは脇役。
この主人公を選んだ著者に拍手を送りたく面白さでした。
第8位「劫尽童女」恩田陸
-あらすじ-
科学者の父親から超能力を与えられた少女・遥。母親を殺され、組織からの逃亡を始めるが、凄腕の追手に追い詰められる。特殊能力を持つ犬との出会いが、彼女の運命を変えていく。普通の人間として生きたいだけの少女と、彼女を狙う大人たちの非情な戦いの行方は——。
・スリリングな展開と深いテーマ性を求める人
・読んだ後も物語を追いたくなるような想像力をくすぐる読書がしたい
<小説好きれんげの感想>
スリリングで没入感たっぷり。私の当面のファンタジー欲は満たされました。
主役は少女と動物。
純粋無垢の象徴とも言える二つの存在に著者の恩田さんは、誰にも勝てない無敵な力を与えてしまいました。
ストーリーのリズム、語り手が切り替わるタイミング、
そして論理的には説明がつかない振動が伝わってきそうな衝撃な幕切れ
全てが恩田陸さん独特の世界観で最初から最後まで存分に楽しめました。
第7位「約束の森」沢木冬吾
-あらすじ-
妻も職も失った元刑事の奥野は、元上司の紹介で山奥の別荘の管理人として新生活を始める。そこで出会ったのは、捨てられていた元警察犬のマクナイト。さらに初対面の若者男女と共に家族を演じることになるが、その裏には「正体不明の裏組織」の影が忍び寄っていた。傷ついた者たちの穏やかな再出発の物語は、やがて生存を賭けた戦いへと変わっていく——。
・予想外の展開に心を躍らせたい人
・サスペンス要素と感動を両方楽しみたい人
・正義と悪の境界線が揺らぐ物語が好きな人
<小説好きれんげの感想>
物語の前半と後半で全く別の顔を持つ本作。
読書中は色んな感情が引き出されて正直、思考回路がパンク寸前でした。
まだまだ話を長引かせて欲しいと願ってしまうくらい没入感がすごかったです。
この本をもっと詳しく紹介している記事はこちら👉【時間を忘れる没入感・おすすめ小説】予測不可な展開に振り回される面白さに興奮が最高潮。警察犬と警官コンビに涙必至の感動ミステリ
第6位「ひまわりの祝祭」藤原伊織
-あらすじ-
妻の突然の自殺で生きる気力を失った秋山のもとに、元上司から奇妙な依頼が舞い込む。「この五百万をギャンブルで全て擦って欲しい」。その裏には、妻が生前敬愛していたゴッホの名画「ひまわり」が関係していた。バーボンよりホットミルクを好む異色の主人公が、芸術界の深い闇に挑んでいく。
・個性的なキャラクターの掛け合いを楽しみたい人
・謎解きと人間ドラマの両方を味わいたい人
・伏線回収を堪能したい人
<小説好きれんげの感想>
ファン・ゴッホの有名絵画「ひまわり」に隠された秘密をテーマにした
読み応え抜群のハードボイルドミステリ。
読み手を楽しませてくれる要素がこれでもかというほど詰まっていました。
推理、ハラハラドキドキの心理戦、そして銃撃戦
読めば読むほど愛着が湧いてくる「個性の塊」みたいな登場人物たちが読む者を皆、物語の世界へと引き込んでいきます♡
第5位「狙われた羊」中村敦夫
-あらすじ-
「人さらいはやってもらえるんでしょうか?」浮気調査に飽き果てた探偵・牛島のもとに舞い込んだ奇妙な依頼。息子の突然の失踪の背後には、国際キリスト敬礼協会という宗教団体の影があった。デマと真実が交錯する中、牛島は教団の実態に迫っていくが——。
・社会問題を深く掘り下げた物語を読みたい人
・人間の行動心理や性格分析が豊富に含まれている描写が好きな人
・緊迫感のある展開と衝撃的な結末を求める人
<小説好きれんげの感想>
嘘を真実のように作り上げるプロ集団を相手に
彼らの「嘘の教え」の矛盾をもし私が同じ状況に陥った時、見抜けるか。
とてもリアルな現場を目の当たりにし逃げ道のない恐怖を想像させる描写でした。
教団の経営形態や洗脳方法、彼らが誰も手が出せないほどの強力な組織であること
こういうビジネスの出現が、日本人に「宗教=怪しい」イメージを刷り込んでしまったのでしょうか。
どんな企業マニュアルよりも完璧で、壊しても壊してもダメージを受けない彼らに立ち向かっていた主人公が最後に手にした突破口とは…
読むのが苦しい、でも止まらない
そんな矛盾した面白さが最高でした。
第4位「犯罪者」太田愛
さらに社会問題を絡めた重層的なストーリーで一度読み始めたら止められない没入感!
-あらすじ-
昼の駅前広場で発生した通り魔事件。4人が命を落とし、ただ一人生き残った19歳の青年の前に突如現れた謎の男は「あと10日間、逃げ延びてくれ」と告げる。前科あり、真面目に働くことだけが取り柄だった彼と、捜査から外されていた一人の刑事。超人的な暗殺者から逃げながら真相を追う彼らの運命は——。
・人間の深い心理描写を楽しみたい人
・社会問題を絡めた現実的なストーリーに興味がある人
・一気読みできる没入感のある作品を探している人
<小説好きれんげの感想>
始まりから終わりまで、
追う側と追われる側、両者の行動心理を丁寧に描き出した描写が
本作の最大の魅力です。
相手の思うつぼに嵌り捕まってしまう時もあれば、
上手く空回りしてくれて
誤った選択をする登場人物。
そして読み手にも悟られることなく用意された嬉しいサプライズもありました。
彼らの頭の中にある思考回路が手に取るように分かる、著者の表現力が見事な作品です。
第3位「邂逅の森」熊谷達也
-あらすじ-
秋田の貧農の家に生まれた冨治は、マタギとなって獣を狩る道を選ぶ。しかし地主の一人娘との恋が禁忌を破ることとなり、村を追われる運命に。阿仁の山々を舞台に、厳しい自然と向き合い、時に命を奪い、時に命を守りながら生きる男の人生を描く。山の神の言い伝えと人間の欲望が交錯する中で、冨治を待ち受けているものとは——。
・「もののけ姫」のような山の神と人との関係性に惹かれる人
・持続可能な生き方のヒントを探している人
・壮大なスケールの人生ドラマを読みたい人
<小説好きれんげの感想>
山や海…自然と人間の共存について
深く考えさせられる貴重な読書体験となりました。
昔の人の考え方が現代の持続可能な世界(SDGs)に繋がっていたこと
この時代の男女の恋愛事情や村の貧困、鉱夫たちの生き方
次から次へと盛りだくさんでかなり読み応えのある本作。
読んでからも冷めやらぬ興奮がこの物語の凄さを物語っています。
第2位「ガダラの豚」中島らも
-あらすじ-
事故で娘を失って以来、アルコールに溺れる日々を送っていた民俗学教授。研究資金調達のため、テレビ企画の取材でケニアを再訪することに。詐欺師、マジシャン、妻と息子を伴って呪術を操る一族を探す旅に出るが、彼らの「見えないもの」への軽視が、取り返しのつかない事態を引き起こしていく——。
・スリリングな展開と深いメッセージ性を求める人
・見えない恐怖との戦いを楽しみたい人
・現実と非現実が交錯する物語が好きな人
<小説好きれんげの感想>
ページを捲るごとに膨らんでいく想像、
物語の中に広がる世界の壮大さに圧倒されました。
呪術を研究する主人公、民族学者をはじめ
超能力者、マジシャン、呪術師、新興宗教家…様々な人間たちの知見、考え方を知れる面白さと
日本国民である読み手の心を突き刺すような
無視できない社会問題を示唆するストーリー構成が贅沢な読書時間を彩ってくれます。
第1位「弥勒」篠田節子
価値観を根底から揺さぶる衝撃的な傑作
-あらすじ-
独自の仏教文化で知られる美しい王国パスキム。政変による国交断絶後、展示会開催の調査のため単独潜入した新聞社員の永岡は、僧侶たちの無惨な死体と美術品が消え失せた街を目にする。逃げ出そうとした彼を待っていたのは革命軍による拘束と、新たな支配者ゲルツェンが描く「理想郷」の恐怖だった。
・宗教や文化人類学に関心がある人
・没入感のある長編小説で深い思索を楽しみたい人
<小説好きれんげの感想>
深い海の中に溺れるように奥底へとはまっていく没入感
苦しい、重い、身も心も震え始めるほどの恐怖を味わいながらも
心からこの物語を読んでよかったと思っています。
大声で叫び出したくなるようなこの恐ろしく充実した読書体験は、
感情に大打撃を与え体力が読書によって消耗していく感覚を味わいました。
殺らなければ自分が殺られるそんな緊迫感で張り詰めたようなスリルが続く660ページがあっという間!自分の中で凝り固まっていた先入観や固定観念を揺さぶり革命をもたらしてくれた一冊でした。
この記事でご紹介した小説はこちら⇩⇩
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した9作品は、まさに読書の醍醐味を存分に味わえる作品ばかりです。
超能力少女の逃亡劇から、マタギの壮大な人生、そして江戸時代の医術の裏側まで。
ジャンルは異なれど、これらの物語には確かな共通点があります。
それは「一度読み始めたら止められない」という魔力です。
時計の針を忘れ、息を潜めてページを捲る体験は、きっとあなたの読書時間を特別なものにしてくれるはずです。
あなたの「最高に面白かった!」という瞬間に、
この9作品のうちのどれかが関われることを願っています。
小説選びに困っていませんか?
年間250冊以上の小説を日々読み漁っている私が、あなたの性格や好み、読書の目的などをもとに、心を込めて小説を選書するサービスを始めました♪
今話題急上昇中の新しい読書スタイル「選書サービス」を活用して、読書をもっと身近に、そして習慣にしていきませんか。
いろんな物語に触れて自分の内面を磨きたい!
感受性を養いたい!
今まで読んだことがない物語と出会いたい!
そんな多くの方にご利用いただいております。詳しい詳細はこちらをご覧ください⇩⇩