【情緒を味わう読書体験】時を忘れて没入する一冊。情念あふれる人間描写が胸を打つ宮尾登美子『菊籬』感想

年間250冊読む読書家 れんげの本棚-心に響く小説を紹介します

れんげ

こんにちは、れんげです
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!

今回読んだのは、宮尾登美子さんの『菊籬』です。

読みやすさ
(2.5)
穏やかな情景描写
(5.0)
文学的表現
(4.0)
没入感
(4.0)

おすすめしたい人
◎戦前〜戦後の時代背景の中で生きる力強い女性に圧倒されたい
◎人間の業を深く描いた物語に興味がある
◎短編ながらも心を揺さぶる読後感を味わいたい

プロがあなたにピッタリの一冊を選んでくれる。新しい読書体験

あらすじ・感想

刺青の世界に魅せられていく女を描いた「彫物」、
倒れた母を懸命に看病する少女の姿を綴った「金魚」、
貰い子を引き受け育てる者の葛藤を描いた「宿毛にて(自伝)」──

農家に嫁ぎ、離婚を経て作家となるまでの
著者の魅力が詰まった一冊。

感想⬇︎⬇︎(ネタバレなし、本を読む前の人にどうぞ)

最後の一行に必ず待っている、
喉の奥から小さな悲鳴がこぼれる瞬間。

 

このバッサリ切られる感じがたまらなく面白い。

 

宮尾文学の入門書としてもおすすめしたい、
魅力的な作品集です。

 

彼女が生きた時代(戦前~戦後にかけて)に沿って
人々の貧しさや
強烈な女の性が色濃く浮かび上がってくる。

 

女を捨て刺青の世界を選ぶものの
彫り師へ激しい恋心を抱いてしまう女、

母の幸せを守るため、母が好きな男と夜をともにする娘

父親に売られ、引き離された姉を探し続ける女、

2人の娘を残して心中しなければならなかった旧華族・当主妻など…

 

どのお話にも女の哀しい生き様が映し出され
読み手の心を大きく揺さぶるものばかり。

 

ーーそれでも、明日は容赦なく続いていく。

 

辛い経験をしてきた者だけが取得できる
世の中を強く生き抜くための術。

 

時代背景に漂う悲壮感と
登場人物たちの”悲しみ”とも”諦め”とも取れる
淡々とした態度に宮尾文学の奥深い魅力を感じました。

 

長編小説「きのね」や「櫂」も素晴らしかったけど、
短編も読み応え抜群で面白く、
次に読む作品への期待がさらに深まります。

 

⚪︎戦前〜戦後の時代背景の中で生きる力強い女性に圧倒されたい
⚪︎人間の業を深く描いた物語に興味がある
⚪︎短編ながらも心を揺さぶる読後感を味わいたい

そんな方におすすめしたい一冊です📚

みなさん、今日も物語と素敵な一日を✨

 

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