れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、真山仁さんの『黙示』です。
⚪︎社会問題を身近に感じ、共感や新しい知識が得られる物語が好きな人
⚪︎様々な視点で物事を考えながら読み進めたい人

「黙示」 著者:真山仁/ あらすじ・感想
大手農薬メーカーで研究員をする平井は、
自身が開発した農薬がもとで息子に物質過敏症を発症させてしまう。
ーーもし農薬がこの世から消えてしまったら..?
農薬がなければ成立しなかった日本農業は今、
大規模な食糧危機問題に直面しようとしている?
遺伝子組み換え食品、GMOを
日本は受け入れなければならないのか…
あらゆる視点から日本の農業問題の深刻さに切り込んでいく
<感想>
農薬を「第二の放射能」と発言した元戦場カメラマンの養蜂家、
自分が生み出した農薬で息子が死にかけた、大手メーカーの研究者、
日本の官僚と世界GMO開発機関に挟まれている農水省職員、
三者の異なる目線で描かれる日本農業の実態。
どちらも譲れない「強い信念」を持って
日本の未来のために
一歩も引かない姿勢が読み手の心にも火をつける。
何が日本の未来のためになるのか、
どうすれば子供たちの命を守れるか
農薬が無くなったら日本の農業はどうなってしまうのか。
これ以上ない、物語好きのための教科書です。
フィクションであることはさておき、
私にとっての”興味の出発点”として
最高の役割を果たしてくれました✨
未だ答えが出ていない
現在の社会問題を扱っているからこそ増していく
緊張と焦り。
ーーまさか日本がこうなるわけはないでしょう。
現在の快適な日本の暮らしから、誰が食料危機を予想できますか
自分が世の中のことに対して
こんなにも無知だったのかとショックを受けた。
農薬による市民への被害から
遺伝子組み換え技術の介入、食料輸出や農地の賃し貸り
瞬く間に規模が肥大していくストーリーは
読めば読むほど
「どうすることもできないんだったら
何も知らない方がいい」という
これまでの考えを打ち消していきました。
結局一番痛い目を見るのは
私たち、日本の市民なのではないか。だったら…
次々投げかけられる問題定義に
立場の違う登場人物たちが
それぞれどのような意見を抱いているか、
とても分かりやすく描かれています。
世の中には
表面上には見えていない
ビジネス目的や政府の力で動いているものがたくさんあって、
まだまだ私の知らないことで溢れている。
そういう事実を、誰かの主観だけの発言を、
正しく判断できる洞察力が必要だということ
物語を辿っていきながら、
だんだん頭が冴えてくるような不思議な快感で満たされます。
読み終えた後の達成感というか、充実感がものすごいです!
もし本作に興味がある方は👇🏼
✅ハラハラドキドキ疾走感
✅より身近な食品問題、海外からの出稼ぎ労働者がテーマ
✅農家・パート主婦の目線で物語が展開されるという点で
篠田節子さんの「ブラックボックス」もおすすめです🍃
【没入感◎おすすめ小説】食と環境の崩壊連鎖を描いた驚愕の長編サスペンス「ブラックボックス」篠田節子
では、今日も素敵な1日を♡
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