れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、町田そのこさんの『ぎょらん』です。
⚪︎先の不安に対する心の準備がしたい
⚪︎心の中にある後悔と向き合いたい
「螺旋の手術室」 著者:知念実希人/ あらすじ・感想
人が死ぬ瞬間に生み出される珠、「ぎょらん」。
それを噛み潰すと、死者の最期の願いが見えるという――。
友人の「ぎょらん」を噛み潰してしまった男は、
何年もの引きこもり生活を経て、葬儀会社で働き始める。
葬儀社を舞台に、「ぎょらん」 を知る者たちの不思議体験が交差していく。
<感想>
そのこさんの言葉があまりにも真っ直ぐすぎて
胸が苦しい。
今まで蓋をしてきた辛い記憶とその時の感情が
体の外へ引きずり出されていくような開放感を味わった本作。
何度も何度も涙が流れて、
でも涙が出る度に不思議と気持ちが軽くなっている。
.
これまでの感謝の気持ちを伝えることができなかった。
大好きなのにひどいことをしてしまった。
相手の本当の気持ちに気づいてやれなかった
でも、もう永遠にやり直せない。
.
これは、大切な人を突然失った後の喪失感や
数えきれない後悔、寂しさに苦しむ人たちを描いた救済の物語でした。
葬儀社を通じて遭遇する老若男女、様々な出会いによって
読み手の抱く「ぎょらん」のイメージが
どんどん塗り替えられていきます。
死者からの感謝珠、
憎しみの塊、
愛情、励ましてくれるお守り…
思い出の深さも、関係性も、
ぎょらんの受け取り方もそれぞれ違うこの一冊から
たくさんの人間模様、感情や価値観に
出会うことができました。
大切な人の死の受け入れ方、
心の整理や準備、人生の閉じ方(終活)
ひとつひとつの章へ順に足跡をつけていくと
物語が辿り着こうとしている終着点の深さに気付かされます。
ーーー残された者のためにある葬儀。
遺族が救われるための葬儀。
得体の知れない「ぎょらん」という物体が教えてくれたこと。
それは、人間関係も何もかも
“人生に失敗したくない”という気持ちに
「肩の力を抜く」をプラスしてあげることでした。
分からないことに向けられる
想像でしかない不安や恐怖を和らげてくれた物語。
これからの人生、
その途中で遭遇するであろうたくさんの曲がり角
この読書体験が
柔らかいクッションになってくれるんじゃないかなと思います😌
私はほぼ全ての章で泣きました。
外で読む際は注意です🤭
では、今日も小説と素敵な1日をお過ごしください♩
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