れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、千早茜さんの『魚神』です。
⚪︎言葉や文章で味わう仄暗い物語が好きな人🍁
「魚神」 著者:千早茜 / あらすじ・感想
遊女屋が軒を連ねる、閉ざされた小さな島。
食堂の婆に拾われ、売られるために育てられた美貌姉弟。
大きくなったふたりは突然引き裂かれ、離れ離れになるが…
「絶対にお互いの名前を忘れてはいけないよ…
僕は絶対に泣かない。」
互いを求める二人の運命が、
島の伝説「雷神」と共に描かれる。
<感想>
何が美しいのか、
私は何に魅せられているのか、
この物語に直に触れてみないと感じることのできない境地
視覚・聴覚・香り・味覚・触覚と…
あらゆる感覚を刺激し
想像力を掻き立ててくる不思議な読みもの、幻想文学。
現実を忘れ
千早さんに創り出されたこの空想の世界を
心ゆくまで楽しみました。
外界から完全に孤立した小さな空間で生きる島の人々。
この島には夢を食べてしまう獏がいるという。
夢を見たことがない人々には
明日への希望も好奇心もない。
人生の選択肢を全て奪われた主人公、
姉弟の絶望を通り越した不穏な感情に
すーっと引き込まれていきます。
「本当に恐ろしいものしか美しくない。」
小さい頃から弟の心に深く沈んでいるこの概念こそ
この物語そのものを表現する言葉だ。
姉弟が互いを求めれば求めるほど
強度を増していくしがらみ。
本心は閉ざされたまま、心の闇だけが島の情景に溶け出していく様子が
溜め息が出てしまうほど切なくて暗く
そして、美しかった。
何度読んでも好きな物語。
残酷なシーンも受け入れてしまえるのはきっと、
物語が放つ刺激に麻痺させられているからか。
いつも本を閉じる時はうっとり
この世界の虜になっています。
物語に酔うとはこのことか…
では、また🐰
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