【直木賞受賞作】女性の生きづらさと強さが胸に刺さる。乃南アサ『凍える牙』感想|警察×動物×社会派ミステリーの傑作

年間250冊読む読書家 れんげの本棚-心に響く小説を紹介します

れんげ

こんにちは、れんげです
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!

今回読んだのは、乃南アサさんの『凍える牙』です。

読みやすさ
(3.5)
ハラハラドキドキ
(4.5)
没入感
(4.0)
働く女性の心情描写
(5.0)

おすすめしたい人
⚪︎働く女性のリアルな苦悩に共感したい人
⚪︎人間ドラマ×ミステリーの“二重構造”を楽しみたい人
⚪︎動物との絆や命の尊さに心を揺さぶられたい人

プロがあなたにピッタリの一冊を選んでくれる。新しい読書体験

あらすじ・感想

深夜のファミリーレストランで男性の体が突然炎上。
遺体には動物に噛まれた跡があり、
警視庁機動捜査隊の音道貴子は、中年刑事の相棒と共に捜査を開始する。

犯人が難航する中、同じ動物による噛み殺し事件が次々と発生。
この異常な事件を引き起こしているのは何者か。

<本の感想>

男社会の警察組織で孤独に仕事に励む女性刑事と
妻に出ていかれ大の女嫌いである中年刑事

不運にもペアになってしまった二人が
難事件を追いかけていく。

ーー女で良かったと思うことなんか、全くない。

今から20年も前に描かれた作品だけあって、
女性の活躍がまだまだ認められていない時代

悔しい、
自分が情けない、
私も男だったら…

きっとこういう女性たちが少しずつ切り開いてくれたから
今こうして女性が働きやすい社会ができているんだろうな..

頭もいい、体力もある、警察官としての能力も高い、
なのに周りからは認めてもらえない。

男性刑事たちの露骨な嫌味、

試すような口調、

意地悪たっぷりな表情に怒りを抑えながらも

必死に食らいついていく彼女に
感情移入が止まりませんでした。

刑事たちの人間ドラマと
思わぬ方向に流れていく殺人事件捜査…

交互に展開されるストーリーは、仕掛けがいっぱいで
どちらからも目を離せず一気に駆け抜ける。

白バイで走り抜ける彼女🏍️
銀色の毛を靡かせて高速道路を颯爽と走るオオカミ犬🐺

私もパトカーに乗って彼女たちを追いかけているような
臨場感と爽快感が最高だった。

単なるミステリーでは片付けられないほどの
深い哀しみと優しさがラストに流れ込んできます。

これから読まれる方が、ぜひサプライズされて欲しいので
事件の詳細は内密に🤫

動物が好きな人、ペットを飼っている人
働く女性の心情が繊細に描かれた物語を好む方におすすめです。

それでは、次回もお楽しみに🍃

小説選びに困っていませんか?

年間250冊以上の小説を日々読み漁っている私が、あなたの性格や好み、読書の目的などをもとに、心を込めて小説を選書するサービスを始めました♪

興味がある方は、私の公式LINEを<<無料>>お友達登録して詳細をご覧ください。

今話題急上昇中の新しい読書スタイル「選書サービス」を活用して、読書をもっと身近に、そして習慣にしていきませんか。

いろんな物語に触れて自分の内面を磨きたい!
感受性を養いたい!
今まで読んだことがない物語と出会いたい!

そんな多くの方にご利用いただいております。

▼今すぐ小説を選んでもらう▼