【おすすめ家族小説】繊細な心情描写が圧倒的!何かに押しつぶされそうになった時、そっと寄り添ってくれる一冊

年間250冊読む読書家 れんげの本棚-心に響く小説を紹介します

れんげ

こんにちは、れんげです
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!

今回読んだのは、古内一絵さんの『星影さやかに』です。

読みやすさ
(4.0)
戦後文学
(4.5)
感動レベル
(3.0)
家族ドラマ
(5.0)

おすすめしたい人
⚪︎厳しい時代を生きる人々の情緒豊かな心情に感情移入したい人
⚪︎心を宥めてくれるような物語が読みたい方
⚪︎不意打ちで感動が湧き上がる家族小説を探している人

プロがあなたにピッタリの一冊を選んでくれる。新しい読書体験

「星影さやか」 著者:古内一絵 / あらすじ・感想

周りから「非国民」と呼ばれた父
終戦後、自室から出てこなかった父。

父のことを軽蔑して大人になった良彦のもとへ
亡き父の日記が届けられる。

祖母の生き様、父の苦しみ、母の想い
幼い頃には知り得なかった家族の記憶が明かされる。

<感想>

古内一絵さんの「十六夜荘」が大好きで
そしてタイトルに惹かれて本作を開いた。

私が生まれた時代には
跡形ひとつ残っていなかった戦前・戦後日本の風景が浮かび上がる。

藁人形を槍で突く練習をさせられ
軍隊に入り国のために戦うことを夢見ていた子供たち
家族の食料確保に駆けずり回っていた女性たち

ーー治安維持法により誰もが自由を失った日本。

あの時あの人は何を考え、誰を想い
何を目にして、どんな苦しみに耐えていたのか..

これは、戦争という大きな節目を乗り越えた
ある一家の壮絶な家族物語。

誰にも覗くことができない、
当人たちの心の内。

息子、母親、父親…と語り手が変わっていく中で
家族それぞれが見ていたはずの同じ景色が、
同じではなかったことに気付かされ
心を鷲掴みされる。

考えてみれば当たり前のことなのに。

家族ひとりひとりがそれぞれの人生を歩んできて
自分とは違う考え方を持つ個人であること

だけどなかなか気付けない。

家族がお互いに抱いていた特別な感情が
ゆっくりと解放されていく展開に感動しました。

時代も環境も変わってしまったけど
人間の本質は変わらない。

ーーどれだけ凡庸に見えようと、ただ穏やかなだけの日々はない。
これが生きるということである。

どの時代にも存在する生き辛さや
前を向けないほどの絶望感
それでも守るべきもの、支え合う家族がある幸福

終始穏やかに流れていく物語ですが、
心に染み渡る台詞の数々が
私にとってのこの読書体験をより一層深いものにしてくれた。
特に父親と母親の章が素晴らしくて

後悔も寂しさも抱えながら、それでも生きていこうと思えるような
励まされた気持ちになりました。

心を宥めてくれるような物語が読みたい方
不意にうるっとさせるようなじんわり味わう家族小説が好きな人に
おすすめです🍁😊

では、また🐰

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