れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、三浦綾子さんの『われ弱ければ』です。
・新たな人生や価値観と出会える読書時間を過ごしたい
・視野を広げる読書を体験してみたい方
「われ弱ければ」 著者: 三浦綾子 / あらすじ・感想
明治の厳しい世、熊本の旧家に生まれた矢島かつは
酒乱の夫から逃れ、3人の子を残して東京へ。
上京後、妻子ある書生と恋に落ち子を孕んでしまう。
人間の弱さを乗り越え、
初代女子学院院長として生き抜いた波乱の生涯が描かれる。
<わたしの感想>
ーー明治の女性たちは
何に習って、
どこで習って、
社会の不正と戦うことができたのか。
何年もの闘病生活を経て、創作に専念しながらも
大きな挫折と闘ってきた著者、三浦綾子。
物語を通して学んできた人生教訓や
彼女のメッセージは私の毎日の心の支えになっている。
そんな素晴らしい出会いの機会をくれた三浦綾子自身が尊敬していた人。
その女性にも興味が湧き
この伝記を手に取ってみました。
妾という存在が当たり前に認められていた時代、
お金に困った親が娘を売っていた時代、
そして、女性が家事や子守り以外の学問を受けることに批判的だった時代…
己の過ちによって「人の弱さ」を痛感した主人公が
周囲の批判を受けながら、
病むどころか前進していく。
彼女の言動に秘められた深い想いや意志が
時代背景と共に語られ
当時の人々の表情までが鮮明に浮かび上がってきます。
手段や知識の取得は後回し
何でも断らずにやってみようとする度胸
一度納得したものに対して自分を絶対に曲げない、
プライド、保身を厭わない行動力と決意の固さに圧倒されました。
教育者として
過去に過ちを犯した罪人として
“子供達をこういう人間に育てたい”
“親のせいで選択肢を持てない子を減らして教育を受けさせたい”
三浦綾子の手によって
心を込めて描かれたひとりの女性。
彼女の生涯をかけた仕事への熱意と使命感が
痛いほど伝わってくる一冊でした。
主人公、楫子が亡くなってからも
彼女を恨み罵り続けた親戚もいれば
彼女を慕い、感謝の祈りを止めない者もいる
楫子が息を引き取る最期まで、
自分の過ちを断固として公に自白しようとしなかったのは何故か?
本作を通して彼女の生き方や人柄を知ることで
それが自分の名声を守るためでは無かったことに気づかされます。
この人のこの言葉が強調されているために、
読み手はこう受け取れる
その表現方法といい、
引用する言葉や出来事のチョイスに
女性作家ならではの魅力を感じます。
読後は、心が温かいもので満たされました。
もし今の時代を生きていたら..
親戚中に非難されることもなかっただろうし
我が子を捨てなくて済んだであろう、その人の人生。
思いやりがある優しい女性、
そして、何より賢く強い人。
私だったらとても考えられない、と
思っているところに転がり込んでくる、新たな視点とまたひとつ出会うことができました。
物事の見方や考え方が
根本から違うことに気づかされたり、
一気に視野が広がるような体験をさせてくれる三浦綾子さんの物語。
今回も人の人生というものについて
学べることばかりでした。
彼女の書物を読む度に
自分の人生(これまで、今、これから)をとても尊いものに感じ、
優しく温かい気持ちになります😌🍃
今日も素敵な読書時間をお過ごしください^^
れんげ🐰
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