れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、薬丸岳さんの『Aではない君と』です。
⚪︎新しい視点と出会う読書が好きな方
⚪︎社会問題について考えさせる小説を読みたい方

「Aではない君と」 著者:薬丸岳 / あらすじ・感想
同級生の殺人容疑で逮捕された息子。
本当にお前がやったのか..?
弁護士にも自分にも言葉を発さなくなった息子との
少年審判までの苦しい日々が始まった。
<感想>
自分を物語の中の当事者だと
錯覚させてしまう、強烈な筆力
気づいたら最後のページに
辿りついてしまっていたというくらい
没頭させられた。
死体遺棄の疑いで突然連れて行かれた14歳の青年。その彼の父親の目線で物語は展開していく。
被害者ではなく「被疑者の家族」
誰からも責められる側に突然立たされた時の
人間の思考回路が伝わってきて当事者の緊張が伝わってくるくらい臨場感ある描写だった。
次に何が待っているか分からない恐怖、
焦っている様子がとてもリアルで
いつの間にかこちらの意識も
客観的視点から当事者の思考へと
すり変わっている
“次はどうする?
息子にどうやって自白させよう”
この新しい視点を体験している瞬間が
とても面白かったです。
身内やマスコミからの非難
後悔や罪悪感と戦いながらも
必死に息子に歩み寄ろうとする父親の姿が印象深く心に残っています
分かったつもりで全然理解できていなかった子供の気持ち。
伝わっているようで伝わっていなかった親の気持ち。
もし、自分の子を殺されたら。
自分の子が人を殺したら。
これを読んだ時、
もちろん被害者の親の気持ちを、
と同時に
被疑者の親の気持ちも
ずっと黙っていた翼くんの気持ちも理解できるから
その複雑さが
さらに激しく私の感情を揺さぶりました。
「なんで心を殺すのは許されるのに、
体を殺しちゃいけないの?」
どんな理不尽な目に遭ったとしても
人の命が消えてしまうことが何を意味するのか。
小説が持つ力の凄さが
この一冊に濃縮されています。
ひとつひとつの場面、表情がすぐに頭の中で映像に変換されて
ぐいぐい読ませる描写が…素晴らしかったです。
心にズッシリくるテーマの小説を読んだ時は決まって
しばらく放心して動けなくなる私🤭
読んだ後にどれだけ考えさせられたかが
読書での充実感と比例しているような気がする…
分かってくれる人がひとりでもいたらいいな。
それでは、今日も素敵な1日を♡
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