れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、佐藤賢一さんの『王妃の離婚 』です。
⚪︎法廷を舞台にした人間ドラマを読んでみたい
⚪︎オチもストーリー展開もすっきりできる物語が好きな人
「王妃の離婚」 著者:佐藤賢一 / あらすじ・感想
1498年のフランス
国王ルイ12世が王妃に対し離婚裁判を起こした。
聴衆として見学していた田舎弁護士のフランソワは、
不正で溢れた裁判に憤慨し、周囲の心配を押し切り孤立無援の王妃の弁護を引き受けることに……。
<感想>
フランス最高権力者が起こした離婚裁判。
中世フランス
宗教のイメージが強いこの舞台で
あえて選ばれたこの題材。
予想外な展開を見せるストーリーや
文体の読みやすさ
躍動感あふれる登場人物たちに
私の本書に対する堅苦しい印象が
一気にぶっ飛んでいった。
ーー圧倒的力の差。
暴力と金で何でも解決できてしまう絶対的存在、
王様が王妃との結婚に愛は無かったと主張する
勝ち目のない裁判と誰もが諦めかけていた時、
ひとりの弁護士が立ち上がった。
あの手この手でねじ伏せてくる相手の攻撃を
冷静さと知識の深さと頭の回転の速さで次々と交わす
民衆のヒーロー。
フランソワによる痛快な反撃が最高!
次は何をやってくれるだろう。
民衆の一員になって王妃を応援している気持ちで
存分に場の盛り上がりを楽しみました。
彼がそこまで王妃側に立つのはなぜか。
命を狙われながらも弁護士としての勝利にこだわる理由は何か…
時代背景と人々の当時の価値観や結婚に対する考え方がよく描かれていて立ち止まる事なく
その場の空気に引き込まれていきます。
しかし本作の魅力は
裁判での戦いだけではありませんでした。
女にとっての「結婚」とは何か?から始まって
男尊女卑が出来上がった起源、
愛人でも妾でも娼婦でもない、女たちが男の奴隷になる覚悟で結婚を選ぶ理由など
色んな議論が
聖書、当時の人々の価値観や
常識的考察に基づいて展開されていく
私が出会ったことのない人生観に触れ、
「あぁそういうことだったのか」と納得できて
今まで何とも思わなかった”常識”や
“固定観念”に対して新たな刺激を受けました。
誰もが勝てる!と確信を持った瞬間、
主人公が読み手に問いかけてきます。
ーーー裁判での勝利が、果たして彼女(依頼主)の幸せを意味するのか?
私は弁護士として何を選択することが正解なのか、と。
ラストまで目を離せません!
ドロドロな人間ドラマから一変、
ラストはとても清々しく、晴れやかな気持ちで読み終えたところも良かったです。
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