【おすすめ恋愛小説・切ない】文章に潜む心の機微をじっくり味わう読書体験。甘く切ない孤独な恋物語

年間250冊読む読書家 れんげの本棚-心に響く小説を紹介します

れんげ

こんにちは、れんげです
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!

今回読んだのは、本多孝好さんの『真夜中の五分前』です。

読みやすさ
(3.5)
詩的表現
(4.0)
しんみり
(4.5)
胸キュン
(1.0)

おすすめしたい人
⚪︎純文学のような心の機微が鮮やかに描かれた物語を好む方
⚪︎感傷に浸る切ない恋愛小説を読みたい方

プロがあなたにピッタリの一冊を選んでくれる。新しい読書体験

真夜中の5分前」 著者:本多孝好/ あらすじ・感想

六年前、時計を5分間遅らせるのが好きだった恋人が死んだ。
あの日から5分遅れた生活の中にいる僕は
ある日一卵性双生児のかすみと出会う。

「ときどき自分が誰だか分からなくなることがあるの」

彼女が今までひた隠しにしてきた苦悶と恋心を明かされた僕は
この世界から疎外され、やがて変化が起こり始める。

<感想>

これは恋愛小説と呼んで良いものか…

純文学を思わせる独特な表現と
ビターで甘酸っぱい人間模様が光る本作。

最愛の人を失ってから
自分の感情を一切表に出すことが無くなった彼と

どんなに頑張っても結ばれない人を好きになってしまった彼女。

2人が出会い
やがて愛とも友情とも言い難い
奇妙な絆が生まれていく。

彼らひとりひとりが抱える苦しい気持ちを
丁寧に掬い上げていく心情描写、
心閉ざした主人公が少しずつ素直になっていく展開がとても魅力的でした。

去勢を張って笑顔を振りまいている大人こそ
余裕たっぷりに生きてるフリをしてる人間こそ…

本当は自分の気持ちに素直になれないことに
苦しんでいるのかもしれない。

耐えられる耐えられないの度合いや
どこで見切りをつけるかつけないか

本当はこうしたいと願う自分と
でもそれは正しくないと抵抗する自分

文章の中に潜む登場人物たちの感情が
浮かび上がってくる描写が秀逸で

その度に胸を締め付けるほどの感動が込み上げる

その場の空気
その人が作る独特の間
表情
相槌

直接的な言葉を用いずに表す心情描写がとにかくすごい。

言葉で読むより重くのしかかり
深く染み渡ってきました。

主人公と一緒に悲劇を悲しみ
現実を受け入れる強さを身につけていくような不思議な体験をさせてもらった気がします。

2人が出会えてよかった。
幸せかどうかはお互いに確かめ合うものではないんだなって思いました。

本多さんが描く人物同士の間で交わされる
感情を敢えて感じさせないフラットな会話に妙に惹きつけられます。

苦いコーヒーをちびちび舐めながら
じっくり時間をかけて
また読み返したい☕️

純文学のような
心の機微が鮮やかに描かれた物語を好む方
感傷に浸る切ない恋愛小説を読みたい方におすすめです。

物語に吸い寄せられました。

では、また🐰

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