れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、本多孝好さんの『Alone Together』です。
⚪︎人間の本質や心理分析が豊富な物語が好きな人
「ALONE TOGETHER」 著者:本多孝好/ あらすじ・感想
「私が殺した女性の娘さんを守って欲しいのです」
一度も会話を交わしたこともない大学教授が、
突然僕のもとへ依頼に来た。
周りの人間たちに振り回されながらも
少女との距離を少しずつ縮めていこうとするが…
人と人はどこまで分かりあえるかを問う
<感想>
人の本音というのは呪いか、解放か。
父親からの遺伝で
“人の本音が聞けてしまう”能力を持つ主人公
21歳という若さの彼は
この能力が持つ本当の意味とその影響力の大きさに気付かされていく。
想像していたよりずっと哲学的で
時々ゾッとさせる人間の闇が顔をのぞかせる。
どこまで人の心に切り込んでいくのか…
計り知れない魅力を持つ物語だと思った。
母を殺し自殺した父
助からない病気の女性の息を止めた医師
二つの事件が絡み合いながら進んでいく本作。
この薄さで、この濃厚さ。
本多さんが作り出すストーリーと
そこに反映されるメッセージの深さに慄く。
「押し付けられた常識にもう振り回されることはありません。話してください。」
人の感情をむき出しにしてしまう彼の能力が
人を救うための術とも、
危険を助長させる恐ろしいものにも見せる展開が面白くて
もう夢中で文章を追いかけました。
社会的協調性やプライドによって人は守られているという新しい発見、
人の本音を知る行為自体がリスクであることを思い知る。
目に映るものや言葉で聞こえるものが世界の全てと思えたら
人は幸せか。
主人公の気持ちや気づきを一緒に共有しながら
私が持ちあわせない価値観とたくさん遭遇できて
とても新鮮な感覚でした。
本多さんが描くユーモアたっぷりの語りに
今回も楽しませてもらいました。
悲壮感漂うストーリーに相反していて
重過ぎず読みやすい◎
恩田陸さんのサスペンス「月の裏側」や「まひるの月を追いかけて」が
好きな方も楽しめそうな雰囲気です。
では、またお会いしましょう🐰
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