れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、貫井徳郎さんの『壁の男』です。
◎心が浄化されていく読書体験がしたい人
◎始まりと終わりで印象が180度変わる展開を楽しみたい人

あらすじ・感想
北関東の小さな集落。
家々の壁に描かれた、
子供の落書きのような奇妙な絵。
この地を訪れたフリーライターの「私」は、
人々を惹きつける力強い絵に魅了され、
作者に取材を申し込む。
なぜ彼は、家の壁に絵を描き続けるのか――。
孤独な男の半生と、隠された真実が明かされていく。
<ネタバレなしの感想⇩>
これまで読んできた貫井さんの作品とは
何やら一味違う
中盤まできても信じられなくて
待ち構える姿勢は変えずに読み進めていった。
貫井さんの
読み手を惹きつける独特な人間描写や
不条理な世を舞台に描かれる
ひねりの効いたストーリーはやっぱりすごい。
今回はそれに加え
出会いの素敵さ、人間関係の素晴らしさが
見え隠れしていてさらに驚きました。
こんなスタイルもあるのだと
新しい発見が嬉しい。
主人公のこれまでの人生を振り返りながら
彼が家中の壁に絵を描くようになった理由に迫って行く本作。
この寡黙な男が何を考えているのか、
彼の絵に涙を流す住人たちの感情が理解できない、
この主人公には何かある。
得体の知れなさに対する恐怖と
不信感を抱きながら読み進めていくと
やがて物語の異変に気づきます。
主人公に対するイメージが
180度変わるラスト。
彼が何者なのか、
彼が絵を描く真の目的に辿り着いた時
今までの景色が一変する瞬間が
素晴らしかったです。
これまでの出来事、彼の半生が
頭の中で走馬灯のように流れてきました。
「重く悲しい話」だけでは、
締め括れない。
悲しみの中に存在したのは
これまで経験したことのない
爽やかで優しい余韻。
——ラストの一文で全てが繋がる。
これを味わうための全てだったのかと
感動が一気に込み上げてきました。
貫井さんって…
読者を泣かせる人だったかな。
⚪︎心の揺れや機微がふんだんに織り込まれたミステリーが読みたい
⚪︎心が浄化されていく読書体験がしたい
⚪︎始まりと終わりで印象が180度変わる展開を楽しみたい
そんな方におすすめです📚🍃
今日も素敵な一日を📚
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