れんげ
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!
今回読んだのは、乾ルカさんの『君の波が聞こえる』です。
⚪︎人間関係に悩みやすい人
⚪︎先の展開が読めないファンタジーが読みたい
「君の波が聞こえる」 著者:乾ルカ/ あらすじ・感想
夏休み目前の学期末、海を見ていた健太郎の目の前に
沖に浮かぶ謎の城が現れた。
元の世界に戻るには「出城料」が必要だと言われ帰れなくなった健太郎は
城の中で自分と同じく囚われたひとりの少年と出会う。
ーー絶対に二人でここを出るんだ。
「出城料」を突き止めるべく二人の島探索が始まる。
<感想>
いつまでも消えない余韻が
好きなシーンを何度もフラッシュバックさせてくれる。
“乾ルカワールド”を今回初めて味えた気がします。
読者の”こうなるだろう”予想を全て打ち消して
スタスタと前を歩いていく彼女の作風が素敵です。
吃音というコンプレックスを抱える少年と
父親から虐待を受ける少年
「お前が言いたいことを言うまで待つよ。」
言いたいことを伝える前に笑われ拒絶され続けてきた人生で
ずっと独りを選んできた主人公が
初めて体験する友情の尊さ。
城の中で育まれていく純粋な友情関係に
序盤からぎゅっと心を掴まれた。
二人で一緒にこの城を出よう。
お互いを守るために一生懸命になる二つの小さな背中から
温かく優しい感情が流れ混んできます🥹
ただ、
現実はそんなに甘くはない。
乾ルカさんに目の前でドアを乱暴に閉められたような
衝撃の展開が待っています。
あの感動と恐怖は当分忘れられない。
これはダークファンタジーだった、とようやく気付かされます。
彼女の徹底した理不尽な設定が
城に閉じ込められた人間を追い討ちをかける
「ろくでもない環境ならいっそ、
それを誇れるくらいになれ
こんなひでえところでもおれは真っ当に生きてるって」
物語の暗さが増すほど美しさが際立つ情景に
私は戸惑いました。
これはバッドエンドなのか、
ハッピーエンドなのか、
読み終わってから
時間が経てば経つほど分からなくなってきます。
ラストのあの瞬間に流れてきた涙は、
どんな感情から出てきた涙だったんだろう。
いつかもう一度読んで
確かめてみることにします。
不穏な空気を纏う幻想世界と
心を熱くする青春物語を掛け合わせたような不思議な物語、
興味がある方はぜひ☺️🍁
では、また🐰
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