【熱い人間ドラマ×ミステリー】特高視点で描かれる戦後日本。正義とは何かを問う、「焦土の刑事」感想|正義と葛藤に揺れる男たちの物語

年間250冊読む読書家 れんげの本棚-心に響く小説を紹介します

れんげ

こんにちは、れんげです
私は、年間250冊以上小説を読んでいるインドア女子です。このブログでは私のおすすめ小説、本を読んで感じたことをそのまま感想文にした記事も書いています。
小説に興味がある方、読んでみたいけど何を手に取ったらいいか分からない方の本選びの参考にして頂けたら嬉しいです!

今回読んだのは、堂場瞬一さんの『焦土の刑事』です。

読みやすさ
(3.5)
深い心情描写(男性)
(4.5)
ミステリー
(3.0)
沁みる友情ドラマ
(5.0)

おすすめしたい人
⚪︎戦争や戦後の歴史をリアルに知りたい人
⚪︎単なる謎解きではなく、深く心に残る社会派ミステリーを読みたい人
⚪︎立場が変われば正義も変わる物語に心揺さぶられたい人

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あらすじ・感想

1945年空襲の翌朝、
防空壕の中で女性の遺体が発見される。

ーーこれは戦争の被害者ではない。

捜査を始めた京橋署刑事の高峰は、上層部から捜査停止を命じられた。
殺人事件のもみ消し――そしてまた事件が起こる。

<本の感想>

全ては、国の治安維持のため。
国家を守るため。

戦時中、人々の表現の自由を取り締まっていた秘密警察、特高。
悪名高い彼らの視点から捉える戦後日本がリアルに描かれる本作。

善意も悪意も、意思もなく
ただ国のために働いてきた男たちが
突然無職者として国民の前に放り出される恐怖。

「俺は悪いことをしたのだろうか…」

今まで、取締りを受けた側の物語しか読んでこなかった私にとって
本作は衝撃の連続だった。

時代に揺るがず自分の正義にひたすら真っ直ぐな刑事と
戦争によって自分が貫いてきた正義が粉々に砕かれてしまった元特高、

それでも前を向いて生きていかなくちゃいけない。

お互いを励まし大事にする二人のシーンが
唯一、心に灯をともしてくれる。

みんながそれぞれに苦しかった戦争。
堂場さんのメッセージが真っ直ぐ響いてきました。

特高警察や
生き残って帰ってきた日本兵、作家や演劇役者..

様々な立場にいた人の心情や苦悩が
次々に浮かび上がってきて時間を忘れてしまうほど没頭して読んだ。

これは単なるミステリーではなく、
戦争が人々に与えた心傷の深さを目の当たりにする一冊でした。

それでは、次回もお楽しみに🍃

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